インスタグラムや住宅雑誌でおしゃれなキッチンを見るたびに、この問題で悩みますよね。
我が家は、キッチンの吊戸棚なしを選択しました。
正直に言ってしまうと、「予算の都合」で泣く泣く諦めたというのが、本当の理由。
この記事では、予算削減から始まった「吊戸棚なしキッチン」のリアル実体験をご紹介します。
「キッチン吊戸棚なし」は後悔する?リアルな本音
Instagramなどでよく見る、開放的なキッチン。
「スッキリ見せたいから」とあえて採用する方も多いですが、
我が家の場合は、「予算オーバー」という切実な理由でした。
家づくりの終盤、見積もりとにらめっこしながら、
「収納は欲しいけど、背に腹は代えられない……」と、
泣く泣く仕分け対象にしたのが正直なところ。
そんな「諦め」と「収納不足への不安」から始まったキッチンですが、
3人家族で実際に暮らしてみてどうだったのか?
実際にキッチン吊戸棚なしのリアル本音をお伝えします。
収納はあったほうが間違いない

吊戸棚をなくす最大のデメリットは、やはり収納力が下がること。
収納スペースは、あればあるだけ便利なのは間違いありません。
なぜなら、収納に収まりきらない食器や調理器具が出てくると、
結局は処分したり断捨離したりせざるを得なくなるから。
賃貸の時に使っていた食器や調理器具、
それに新しく買い足した物まで一通り収まっています。
吊戸棚なしでも収納が足りた理由としては
- キッチン、カップボードのサイズ
- 家族の人数
これらが関係しているかと思われます。

キッチン本体は標準的な2550mm。
一般的な量の調理器具であれば、キッチン側の収納だけで十分足ります。
関連記事≫【スリム対面型】TOTO「ミッテ」の施工例と追加オプションを紹介

また、背面の収納(カップボード)は横幅2700mmとかなりワイドなタイプを採用しています。
「カップボードが2700mmもあれば余裕!」と思いきや、中身は驚くほどパンパンです。
正直、余白はほぼゼロ。
逆に言えば、カップボードをこのサイズまで広げていなかったら、
吊戸棚なしでは、収納が足りなくなっていたかもしれません。

3人家族の我が家でさえこの状態ですから、
もしこれが4人以上の家族構成だったとしたら……正直、厳しかったと思います。
人数が増えればその分、日常使いの食器や毎日のお弁当箱なども増えるため、
吊戸棚なしの収納力では到底収まりきらなかったでしょう。

「吊戸棚なし」を採用するなら、以下の対策を強くおすすめします。
- カップボード(背面収納)の幅を、間取りが許す限り長く確保すること
- 足りない場合に備え、市販の食器棚を置く場所や予算も考えておくこと
これらが難しい場合は、安易に吊戸棚をなくすと、
「収納が足りない!」という深刻な後悔につながる可能性が高いため、
慎重な検討が必要です。
関連記事≫【TOTO】カップボード(2700mm)の施工例と使い心地
吊戸棚なしの使い心地は?
吊戸棚をつけると、
- 「高くて届かない」
- 「落下の危険がある」
といったデメリットをよく耳にします。
その点を踏まえると、カップボードの引き出し収納の方が、
出し入れしやすく安全なのは間違いありません。

食洗機から背面の引き出しへは、わずか半歩。
無駄な動きゼロで収納することが可能です。
これがもし吊戸棚だったら、重い食器を高く持ち上げるのが大変ですし、
落下の不安もあったはずです。

毎日使う「一軍」の食器や調理器具をキャビネットの一番上の引き出しに集めてしまえば、
立ったままサッと取り出せます。
インテリア性は低い
吊戸棚がないと、ある場合に比べて見た目がシンプルになりすぎたり、
インテリアとしての華やかさに欠けるのは確かです。

SNSなどで、間接照明が仕込まれたおしゃれな吊戸棚を見ると、
そのムーディーな雰囲気に目を奪われます。
「あんな風に光と影で演出されたキッチン、やっぱり素敵だな……」と、
吊戸棚なしの壁を見て無い物ねだりをしてしまうことも未だにあります。

背面の壁にはアクセントクロスを採用し、さらに飾り棚もつけました。
しかし、どこか壁が間延びしている感じが……。
吊戸棚がある場合と比べると、どうしても殺風景なのは否めません。

AIで吊戸棚を追加してみました。
どうでしょうか?
好みもあると思いますが、高級感があるのは吊戸棚ありのほうではないでしょうか。
インテリアの完成度を高めるなら、吊戸棚ありの選択肢も。

一方、「見せる収納」が得意な方や、お気に入りの小物を並べて楽しみたい方には、
飾り棚のほうが合っているかもしれません。
飾り棚の掃除が面倒

吊戸棚をなくして飾り棚にしましたが、物が露出している分、
どうしてもホコリが溜まりやすいです。

油断するとすぐにホコリまみれになってしまうので、定期的なお掃除が欠かせません。
いちいち物を動かして拭く手間を考えると、
サッと拭くだけで済む吊戸棚の方が管理は楽だったかもしれません。
開放感が生まれる

個人的に吊戸棚なしのメリットは開放感にあると思います。
吊戸棚があると収納は増えますが、どうしても視界が狭まり、圧迫感の原因になりがち。

吊戸棚をなくし、さらにキッチンの下がり天井も採用しませんでした。
天井まで視線が抜けることで、実際の畳数以上に広さを感じる、開放感を実現できました。
関連記事≫【後悔なし】キッチンの下がり天井をやめた2つの理由
キッチンの作業が明るい

吊戸棚があると、照明の位置によっては自分の影や棚の影で手元が暗くなりがち。
キッチンでの作業中に手元が暗いのはストレスですし、何よりも危険ですよね。

吊戸棚をなくしたことで、天井のダウンライトやペンダントライトからの灯りが、
ダイレクトにワークトップに届くようになりました。
手元が明るいと、包丁使いや計量などの細かい作業も迷いなく行えるので、
毎日のキッチン仕事が格段にやりやすくなりました。
吊戸棚あり、なしはこんな方に向いている
私の実体験から導き出した、吊戸棚をなくしても後悔しない(満足できる)人の特徴は以下の通りです。
ポイント
- 背面収納(カップボード)の幅を十分に確保できる方
- 食器や調理器具の量が平均的、または断捨離が得意な方
- キッチンの「開放感」と「手元の明るさ」を最優先したい方
- 脚立を使わず、全ての物を手の届く範囲で管理したい方
逆に言えば、「収納量に不安がある」「家族が多い(4人以上)」「ホコリ掃除をしたくない」という方は、
慎重に検討した方が良いでしょう。
特に重要なのは「カップボードのサイズ」と「家族構成」です。
我が家のように3人家族で、2700mmクラスのワイドな収納が確保できるなら、
吊戸棚がなくても意外となんとかなります。
私の失敗談や、実際に生活してみて感じた「もし吊戸棚があったら便利だっただろうな」という点から考えると、
以下の特徴に当てはまる方は、吊戸棚あり(または一部あり)を強くおすすめします。
ポイント
- 背面収納(カップボード)の幅が1800mm以下など、十分に確保できない方
- 4人以上の家族、または食器やストック類が多い方
- 「隠す収納」で生活感を消し、ホコリ掃除の手間を減らしたい方
- 間接照明などを使って、キッチンに重厚感やインテリア性を持たせたい方
特に重要なのは「物理的な収納スペースの確保」と「掃除のしやすさ」です。
間取りの都合上、カップボードを広く取れない場合、縦の空間(壁面)を使わない手はありません。
また、飾り棚はオシャレですが、維持するにはこまめな掃除が必須です。
「掃除は苦手だし、物は扉の中に隠してスッキリ見せたい」というタイプの方は、
迷わず吊戸棚を選んだ方が、日々のストレスは圧倒的に少なくなります。
吊戸棚なしは「収納量」と「開放感」のバランス次第

吊戸棚をなくすと、キッチンが劇的に明るく、開放的になるのは間違いありません。
しかし、その代償として収納力は確実に低下します。
我が家が「吊戸棚なし」で後悔せずに済んでいるのは、
- 2700mmのワイドなカップボードを採用できたこと
- 3人家族で、そこまで物が多くなかったこと
この2点が非常に大きいです。
もし、「カップボードの幅が取れない」「家族が多い」という場合は、
安易に流行りに乗らず、収納計画をしっかり立てることをおすすめします。
毎日立つキッチンですから、見た目のオシャレさだけでなく、
「使いやすさ」と「片付けやすさ」を最優先に選んでみてくださいね。

