前回は、資料請求を通じて気になるハウスメーカーを比較検討し、
最終的に3社に候補を絞り込むまでの過程をご紹介しました。
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参考アラフォー(38歳)家を建てるEP②|資料請求から比較まで
続きを見る
今回はその次のステップとして、
実際にお家を建てた工務店の展示場回りにフォーカスして紹介していきたいと思います。
さらには担当者の対応など、家づくりの判断材料として欠かせないポイントもリアルに伝えればと思います。
家づくり、何から始める?



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展示場回りで見えたリアル
家づくりを進めるうえで、カタログやWebサイトから得られる情報はとても重要。
しかし、それだけでは把握しきれない部分があるのも事実です。
たとえば、実際の空間の広さ、素材の質感、生活動線の工夫、
その会社の設計思想、リアルなところで言えば坪単価など。
実際に展示場回りをしたのは以下3社。
- ハウスメーカーS社
- ハウスメーカーI社
- 工務店
ハウスメーカーS社に関しては、私たちの予算をはるかにオーバーしており、
「これはちょっと現実的じゃないな…」というのが正直なところでした。
一方、ハウスメーカーI社は、機能性や性能面では非常に魅力的だったのですが、
間取りやデザインの自由度が低く、「自分たちらしい家づくりができるのか?」という点がネックになりました。
実際にお家を建てた工務店の展示場周りを詳しく紹介したいと思います。
地元の工務店の展示場回り
ホームページ経由でモデルハウスの予約をしました。
予約状況はそこまで混雑しておらず、時間帯も自由に選べました。
期待を膨らませながら展示場へ向かうことに。
対応してくれたのは、見た感じ30代くらいの女性営業さんと、おそらく研修中と思われる20代の女性でした。
軽めの挨拶を交えつつ、展示場の中を回ってみることに。

こんなイメージ
内観はナチュラルテイストでまとめられており、やさしい雰囲気が印象的。
建物は狭小地に建てられたお家で、広さ自体はそれほどありません(※坪数は忘れました)
それでも、家事動線がスムーズになるよう随所に工夫が見られ、
狭さというデメリットを感じさせない、よく考えられた間取りでした。
アイアンのスケルトン階段、リゾートを思わせるプライベートバルコニー、
どれをとってもおしゃれで、心惹かれるものばかり。
気がつけば、気持ちはすっかりこの工務店寄りになっていました。
一通り見学を終えると、席に案内されて「アンケート」という名のヒアリングタイムへ。
営業担当者から質問されたのは以下の内容。
- 家づくりのきっかけ
- 家族構成・ライフスタイル
- 希望の間取り・広さなど
- 予算のこと
- 家づくりで不安に思っていること
- 他社の検討状況
「子供の成長を考えると賃貸では狭い」、「こんなお家に住みたい」
など「アラフォー(38歳)家を建てるEP①|きっかけは妻の一言」で紹介した内容を話しました。
とくに「お金のことが不安です」なんて相談をしたところ、
「もう少し具体的なお話を事務所で伺いたい」という話を切り出されました。
内容としては資金計画(見積もり)、間取り、住宅ローン、土地の情報など具体的なことを話したいとのこと。
夫婦で顔を見合わせるようにして戸惑いましたが、お受けすることにしました。
帰り際にダメもとで「もう一つ展示場を見学したいのですが・・・」とお願いしたところ、
その場で連絡をしてくれて「午後○○時からなら可能です」と快く手配してくれました。
一つ目の展示場を後にし、予定の時間になったので、次の展示場へ向かうことに。
次に迎え入れてくれたのは、30代と思われる男性営業の方が2人。
軽め目の挨拶を交えながら、展示場を案内してくれることに。
内観や外観の雰囲気は、最初に見学した展示場と似ていました。
リビング階段の近くには、今話題の「ヌック」もあり、
トレンドをしっかり押さえている点も好印象。

画像はイメージです
中でも特に目を引いたのは、「中庭」のある間取りでした。
L字型のLDKで囲うように配置された中庭は、まさに自分たちだけのプライベート空間。
実際に中庭に出させてもらうと、外からの視線がまったく気にならず、
「ここでバーベキューとか、子ども用プールとかやったら楽しそうだなぁ」なんて想像をしたり。
この時点で、すでに我が家は中庭の魅力にすっかり取りつかれていました。
とはいえやはり気になるのは価格です。
そこで営業担当の方に、「ちなみにこのお家の価格はどのくらいですか?」と直球で質問。
延床30坪程度で、おおよそ2,300万円台(建物本体価格・税抜)との説明を受けました。
大金であることに変わりはありませんが、大手のS社やI社と比べても現実味のある価格。
自由度の高さ、予算などを考えると、工務店に気持ちが傾いていたのは間違いないです。
「家づくりセミナーも毎月開催していますよ」なんて勧誘を受けながらも、展示場を後にしたのでした。
地元工務店に決めた理由
契約前の打ち合わせをすること数回、こちらの要望に真摯に向き合ってくれる姿勢や的確な提案に信頼感が増していきました。
「この工務店なら安心して家づくりを任せられる」と感じ、本契約を交わすことを決意しました。
地元工務店に決めた理由は以下4つ。
ポイント
- 価格を抑えつつ自分たちらしい家を建てたい
- 標準仕様が充実していた
- 設計の自由度の高さ
- デザインのセンスが好みにピッタリだった
■価格を抑えつつ自分たちらしい家を建てたい
どうせ家を建てるなら「価格を抑えつつ自分たちらしい家を建てたい。」
おしゃれで設備も充実した家には憧れますが、
現実には土地や諸費用を含めて限られた資金の中で計画を立てる必要があります。
最初はいくつかの大手ハウスメーカーを見て回りましたが、理想を叶えようとすると、
どんどん価格が上がっていくことに一抹の不安を感じるほどに。
「その仕様はオプションです」
「追加費用がかかります」
と言われるたびに、予算が膨らんでいくイメージです。
実際「ちなみにこのモデルハウス(本体価格)っていくらくらいですか?」と聞いたところ4,000万円オーバー・・・。
とても手を出せる価格ではありませんでした。
一方、地元の工務店に希望を伝えると「このくらいの価格帯で考えられますよ」と、
現実的な目安を教えてくれたのが印象的でした。
細かな要望にも柔軟に対応してくれて、
「価格を抑えつつ、自分たちらしい家を建てるなら、こっちの方が合っているかも」と感じるように。
同じような広さ・仕様の家を建てたとしても、価格が高くなりやすいのはやはり大手ハウスメーカー。
最終的には、価格と自由度のバランスが取れている地元工務店にお願いすることに決めました。
■ 標準仕様が思っていたよりも充実していた
地元の工務店=安かろう・悪かろうというイメージを持っていた私たち。
でも実際には、標準仕様の内容がとても充実していたことにも驚かされました。
実際に標準仕様だった一例を少し紹介したいと思います。
外壁の塗り壁
外壁の塗り壁。
約50種類の中からカラーが選べる仕様になっていました。
関連記事≫【後悔する?】外壁塗装にグレーの「塗り壁」を選んだ我が家の場合
無垢床
フローリングは無垢床が標準仕様。
「オーク」か「アカシア」の2つから選択可能でした。
関連記事≫【幅120mm】「オーク」の無垢床をフローリングにして感じた本音
ライン巾木
LIXILのライン巾木も標準仕様。
一般的な巾木よりも丈が短く、床下回りがスタイリッシュな印象になります。
関連記事≫【30mm×4mm】LIXILのライン巾木(木質)がスマートすぎる
ハイドア
天井いっぱいで扉が収まるようになっている「ハイドア」。
垂れ壁がないため、扉回りがすっきりしてスタイリッシュな印象に。
関連記事≫【2400mm】LIXILのハイドア「ラフィス」の施工例と気になったポイント
電子錠玄関ドア
タッチ操作により施錠(解錠)ができる電子錠ドア。
電子錠付きの玄関ドアは多くの場合「オプション扱い」になりますが、
我が家が建てた工務店では標準仕様。
その他にもキッチンやお風呂などの設備グレードも充実。
「これが標準なんですか?」と聞き返したくなるような部分も多かったです。
ハウスメーカーではオプションになってしまいそうな仕様でも、
工務店では最初からプランに組み込まれていて、「追加費用がかからない安心感」がありました。
ただ、値引きは一切なかったですが・・・。
いずれにしろ、予算重視の私たちにとっては、この“標準仕様の強さ”も大きな決め手のひとつでした。
■設計の自由度の高さ
もうひとつの魅力が、設計の自由度の高さです。
本契約の前に、これまでその工務店で建てられた実例として、
オーナーそれぞれの趣味やこだわりを反映した間取りや住まいの工夫を見せてくれました。
実際の家づくりの中で、趣向やライフスタイルに合わせた柔軟な対応をしていることがよく分かり、
自由度の高さを感じられたのが印象的でした。
例えば「これとこれから選んでください」ではなく、 「こんな雰囲気にしたいんです」と伝えると、
「それならこんな素材もありますよ」と、社外品のカタログを持ってきて説明してくれたこともありました。
また、キッチンと洗面台の打ち合わせで悩んでいると、
「イメージが湧くと思うので、今からモデルハウスに行きましょう」とその場で即決。
モデルハウスに着くと他の来場者がいるにもかかわらず、
洗面台とキッチンの寸法、仕様、色などについて丁寧に説明してくれました。
インスタで見て「トイレの照明をこんな感じにしたいです」と伝えれば断られることもなく再現。
「これをここに配置したいです」と伝えれば、大抵の希望は叶えてもらえました。(もちろん、不可能なこともありましたが……)
いずれにしろ「それはできません」ときっぱり断られることはなく、
必ず「それなら、こんな方法はどうですか?」と、こちらの希望に寄り添った提案をしてくれた点がとても好印象でした。
とくに、家事動線や収納の細かな部分は、設計士・インテリアコーディネーターと相談しながら微調整できたので、
実際の暮らしの快適さにもつながっています。
大手メーカーのようにパッケージ化された家づくりではなく、
“ゼロから一緒に考える”スタイルだったので、
私たちの暮らし方や要望にしっかりフィットしていたのも決め手の一つ。
■ デザインのセンスが好みにぴったりだった
注文住宅においても、人はまず「視覚」から惹かれてしまうもの。
間取りや性能といった要素も大切ですが、最初に心を動かすのはやはりデザインではないでしょうか?
契約した工務店はデザイン面でも、私たちの好みにピッタリ合っていました。
ナチュラルでぬくもりのある空間を思い描いていた私たちにとって、まさに理想のかたちそのものでした。
「デザインはハウスメーカーの方が強いのかな」と思っていたのですが、
実際は工務店でも十分におしゃれでセンスの良い提案が受けられることを実感。
Instagramなどで見かけるようなオシャレなお家が、
地元の工務店でも叶えられるんだなと、嬉しい発見でもありました。
展示場回り~工務店決定までのまとめ
いくつもの展示場を巡るなかで、それぞれの良さや特徴を体感しながら、
自分たちが本当に求める住まいのイメージが少しずつ明確になっていきました。
最終的に私たちが選んだのは、デザイン・性能・価格すべてのバランスがとれた“地元の工務店”。
ナチュラルでぬくもりのある空間という理想をかたちにしてくれると確信できたからこその決断でした。
展示場を回る時間は大変でもありましたが、
自分たちにとって納得のいく選択をするための大切なプロセスだったと感じています。